合気道で内房の町に出ると、大型新古書店(ブック・オフ)に寄ることが多い。
105円均一の棚には、105円以上の価値を持った書籍も少なくない。
105円で買ってきた本を紹介する「105円の本棚」のカテゴリを新しく設けてみた。
先日買った、五木寛之「養生の実技」もそんな一冊。
養生と治療はどこがちがうのか。
人間観というか、思想がちがうのだ。治療という考えかたの背後には人間は本来、調和のとれた理想的な身体をもって生まれてきた、という感覚がある。
機械でいえば、燃料さえ補給してやれば、万事、快調に動くのが当たり前と考えているのだ。そこに異常が生じる。故障をなおすように治療をおこなう。修理が終われば機械はもとどおりに快調に動作する。
私の人間観はそうではない。人間は生まれた日からこわれていく。老いるとは、そういうことだ。しかも、不自然で、非合理な部分も数かぎりなくある。神秘的といえるほどすばらしい働きもそなえながら、同時になんとも情けない幼稚な部分もある。
そこを苦心して、少しでも良いコンディションをたもち、故障をおこさないように工夫するのが、養生ということだろう。
「つよいカラダでなく」のサブタイトルにあるように、東洋的なカラダの知恵を柱に、実践的な項目を中心に「養生法」が語られている。最初、著者のイメージとは少しかけ離れているようにも思えたが、近年「気の発見」などの著書もあるので納得できる。
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養生の実技 五木 寛之 角川oneテーマ21